直木賞といえば、芥川賞といっしょに、年に2回発表される、日本でもっとも有名な文学賞です。
受賞作は1月と7月に発表され、その候補作も発表月の1ヶ月前には決まることになっています。
そこで、この記事では、直木賞の受賞作を選ぶ選考委員について、チェックしていきたいと思います。
はたして、直木賞の選考委員は現在どのようなメンバーなのでしょうか。
過去の歴代メンバーのほうも気になりますので、いっしょに確認していきましょう。
さらに、直木賞の選考委員に就任するメリットや、退任、辞退する理由についても、探ってみました。
芥川賞の選考委員についてはこちらに詳しく掲載しています。
もくじ
直木賞の選考委員の現在のメンバー
直木賞の選考委員は、2023年現在、9名のメンバーから構成されていました。
性別は、男性メンバーが3名、そして女性メンバーが6名となっています。
芥川賞の場合、男女比率が逆で、直木賞は女性が多めなのでした。
それでは、男女別に、2023年現在の直木賞の選考委員をチェックしていきましょう。
まずは、直木賞の選考委員のうち、男性メンバーです。
男性メンバーは、浅田次郎さん、伊集院静さん、北方謙三さん。
①浅田次郎|直木賞選考委員
浅田次郎さんは、1951年12月13日、東京都の出身で、現在の年齢は72歳となっています。
代表作は、『地下鉄に乗って』、『蒼穹の昴』など。
自身は、『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞を受賞しました。
②伊集院静|直木賞選考委員
伊集院静さんは、1950年2月9日、山口県の出身で、現在の年齢は74歳となっています。
代表作は、『乳房』、『機関車先生』など。
自身は、『受け月』で直木賞を受賞しました。
③北方謙三|直木賞選考委員
北方謙三さんは、1947年10月26日、佐賀県の出身で、現在の年齢は76歳となっています。
代表作は、『三国志』、『水滸伝』など。
自身は、直木賞を受賞していませんでした。
次は、直木賞の選考委員のうち、女性メンバーです。
女性メンバーは、角田光代さん、桐野夏生さん、高村薫さん、林真理子さん、三浦しをんさん、宮部みゆきさん。
④角田光代|直木賞選考委員
角田光代さんは、1967年3月8日、神奈川県の出身で、現在の年齢は57歳となっています。
代表作は、『八日目の蝉』、『紙の月』など。
自身は、『対岸の彼女』で直木賞を受賞しました。
⑤桐野夏生|直木賞選考委員
桐野夏生さんは、1951年10月7日、石川県の出身で、現在の年齢は72歳となっています。
代表作は、『顔に降りかかる雨』、『OUT』など。
自身は、『柔らかな頬』で直木賞を受賞しました。
⑥高村薫|直木賞選考委員
高村薫さんは、1953年2月6日、大阪府の出身で、現在の年齢は71歳となっています。
代表作は、『黄金を抱いて翔べ』、『レディ・ジョーカー』など。
自身は、『マークスの山』で直木賞を受賞しました。
⑦林真理子|直木賞選考委員
林真理子さんは、1954年4月1日、山梨県の出身で、現在の年齢は70歳となっています。
代表作は、『不機嫌な果実』、『西郷どん!』など。
自身は、『最終便に間に合えば』で直木賞を受賞しました。
林真理子さんについてはより詳細な記事があるので、確認してみましょう。
林真理子の経歴|最新エッセイやおすすめランキングと文庫一覧を調査
⑧三浦しをん|直木賞選考委員
三浦しをんさんは、1976年9月23日、東京都の出身で、現在の年齢は48歳となっています。
代表作は、『舟を編む』、『あの家に暮らす四人の女』など。
自身は、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を受賞しました。
三浦しをんさんについての詳細な記事を確認してみましょう。
三浦しをんの経歴学歴|おすすめ人気小説やエッセイの感想と映画化作品一覧
⑨宮部みゆき|直木賞選考委員
宮部みゆきさんは、1960年12月23日、東京都の出身で、現在の年齢は63歳となっています。
代表作は、『火車』、『ソロモンの偽証』など。
自身は、『理由』で直木賞を受賞しました。
直木賞の選考委員の歴代メンバー
それでは、過去の直木賞の選考委員も見ていきましょう。
調べてみたところ、退任した歴代メンバーは、なんと、男性が49名、女性が2名の計51名。
圧倒的に男性が多いですね。
男性はあまりにも多いため、代表的な人物だけにしますが、池波正太郎さん、井伏鱒二さん、大佛次郎さん、海音寺潮五郎さん、川端康成さん、菊池寛さん、司馬遼太郎さん、柴田錬三郎さん、谷崎潤一郎さん、新田次郎さん、東野圭吾さん、藤沢周平さん、松本清張さん、吉川英治さん、渡辺淳一さん、など。
女性は、田辺聖子さん、平岩弓枝さんでした。
直木賞の選考委員の就任メリット
そうそうたる顔ぶれだった、直木賞の選考委員。
それでは、直木賞の選考委員に就任することには、どういうメリットがあるのでしょうか。
なんといっても、直木賞は日本を代表する大衆文学の文学賞であり、就任自体が名誉ということがいえるでしょう。
退任しても、直木賞の選考委員だったという経歴は残りますしね。
もちろん、日本を代表する大衆文学の文学賞の選考にかかわることが、やりがいのある仕事だということもあるでしょう。
直木賞の選考委員の退任や辞退する理由
魅力的だといえる直木賞の選考委員ですが、ほとんどのメンバーは、一生続けるわけではなく、途中で退任していて、就任自体を辞退するケースも。
これらの理由は、何だったのでしょうか。
途中で退任するケースは、高齢、長期在任といったことがほとんどだとみられます。
一方、就任自体を辞退するケースですが、創作活動に専念したい、といったことなのかもしれませんね。
芥川賞も、直木賞も、作家や作品だけではなく、選考委員も興味深いものですね。
ふだんは作家や作品より注目されませんが、こちらにも目を瞠っていきましょう。
今年の直木賞の選評も楽しみですね。